実は、教えるのではありません。CAM-POST の方から知りたいことを順に質問してきます。
例えば、「NC工作機には、回転テーブルがありますか ・・・ [はい、いいえ]」という具合に質問されます。ここで、「はい」と答えた場合と「いいえ」と答えた場合とでは、当然、次の質問が変わるはずです。
「はい」と答えた場合は、「最下位のテーブルの軸は ・・・ [A,B,C]」という質問が続きます。
この質問に「A(軸)」と答えると、次の質問は、「次のテーブルの軸は ・・・ [B,C,なし]」となります。
「C(軸)」と答えると、CAM-POSTは、このNC工作機がA軸テーブルの上にC旋回軸が乗っている5軸ミル マシンであると理解します。
「なし」と答えると、A軸だけを持つ4軸ミル マシンと認識します。
「NC工作機には、回転テーブルがありますか」という質問に「いいえ」と答えると、「回転ヘッドがありますか」という質問が発せられ、これにも「いいえ」と答えると、CAM-POSTは、このNC工作機が3軸ミル マシンであると認識します。このようにして、常に質問が動的に再構成され、余計なことが質問されることはありません。
それぞれの質問にはヘルプ情報が用意されています。質問が選択されると、その質問の意味や説明、あるいは回答方法などが下のヘルプ ウィンドウに表示されます。
GコードやMコードも質問に答えることでカスタマイズすることができます。CAM-POSTは、例えば、位置決めはG00、直線補間はG01、工具交換はM06などの標準的なGコードやMコードを内部に持っていますが、これらを対象のNC制御装置や工作機に合わせて、任意の値に変更することができます。
例えば、「ポジショニング モードは ・・・ [アブソリュート、インクリメンタル、両方]」という質問に[両方]と答えると、「アブソリュートのコードは ・・・ (G90)」という質問が続きます。ここで、( )で囲われたG90がデフォルトの答として用意されたコードです。制御装置がサポートしているコードが一般的なG90ではなくG95であれば、この質問に[G95]と答えます。小数点付きGコード(例えば、G84.2など)も使うことができます。タブを使って関連する質問をグループ化し、閲覧・回答することができます。
より直感的なグラフィック表示を使って、質問に答えることもできます。
CAM-POST の内部には、さまざまな軸構成を持ったさまざまな工作機械を想定した7,000を越える質問が用意されていますが、もちろん、すべての質問に答える訳ではありません。NC制御装置や工作機の仕様によっても異なりますが、3軸ミル マシンで100から120の質問、5軸ミル マシンで150から200の質問に答えれば、ポストプロセッサの開発がほぼ終わります。しかも、大部分の質問には、デフォルトの答が用意されています。
また、200種類を越えるさまざまなNC制御装置のデフォルトが用意されています。該当するタイプ/モデルのデフォルトを読み込むことによって、大部分の質問に適切な答が自動的にセットされます。